クリスタルボウルを自分でも演奏してみたいという人に向けて、年間100回程度のクリスタルボウル サウンド・バス®イベントを行っている私・Magali Luhanの知識を共有させていただきます。
私から直接伝えて欲しいという方は、こちらからご連絡ください。
※当サイトは「クリスタルボウル認定奏者免許」等を販売している団体・組織とは一切関係がありません。また、当サイトで紹介しているイベントでは、強引な勧誘・販売、スピリチュアルの押し付けは一切ありません
目次
はじめに
クリスタルボウルは歴史が浅い楽器のため、細かなジャンル分けが確立していません。演奏方法や奏でられる音、効果の解釈は奏者ごとに大きく違っています。
たとえば、同じ「ギター」でも、フォークソングもあればロックもあるような状態です。「どれが正しい・どれが間違っている」ではなく、いろいろな音を体験して、自分の好みのものを見つけてみてください。
私が行っているイベントのスケジュールはこちらから。
クリスタルボウルの通販をお探しの方はクリスタルボウル サウンド・バスSHOPからどうぞ。
クリスタルボウルは通常の楽器ではありません。また、「鳴らせば癒やされる」という単純なものでもありません。しっかりと注意しながら演奏を行わないと、奏者・聴者の両方の精神に大きなダメージを与える恐れがあります。しっかりと意識を拡げながら、新しい世界へ踏み出してみましょう。
クリスタルボウルってなに?
クリスタルボウルは円筒形をした楽器です。手のひらサイズの小さなものからベビーバスサイズのように大きなものまで、さまざまな大きさがあります。
ひとつのボウルにはひとつの「音階(ドレミファソ〜)」が決められています。ボウルの大きさと音階は関連がなく、どの大きさでもいずれかひとつの音階になります。
ギターの弦やピアノの鍵盤のように音階を変える機構がないので、「ド」の音のボウルは「ド」のみ、「レ」の音のボウルは「レ」のみ出せます。複数の音階でハーモニーを作りたいときには、複数個のボウルが必要です。
ボウルの外側をマレットという棒でやさしくこすったり叩いたりすると、とてもキレイな音を出すことができます。たくさんの音に包まれることでヒーリングされる、サウンドヒーリングの楽器です。
クリスタルボウルの種類
クリスタルボウルはさまざまな種類が開発されており、音の雰囲気や演奏に適したサイズが違います。代表的なものをご紹介します。
分厚くて重たいクラシックフロステッドボウル
クリスタルボウルの元祖、分厚くて重たいのが「クラシックフロステッドボウル」と呼ばれる、乳白色のボウルです。
ボウルの厚みは2cm程度、大きいものでは直径24インチ(約60cm)というものもあり、片手で持ち上げることは困難な重さです。外側の表面はざらざらと粒状感があります。
丸いゴムヘッドのマレットで叩くと「ごいーん」という、お寺の鐘のように重厚な音が出せます。ボウルが大きな分だけ、音量も大きなものが出せるので、屋外などの大人数イベントも対応が可能です。
値段はとてもお手頃で、ひとつ1万円以下のものもあります。小さなサイズでは音の響きが弱いため、最低でも10インチ以上のボウルを選びましょう。
アマゾン等でも販売されています(商品のクオリティは不明です)。
クラシックフロステッドボウルの音が聞けるCD
薄くて軽いウルトラライトボウル/クリアーライトボウル
クラシックフロステッドボウルを薄く・軽くした第二世代のボウルです。乳白色のものは「ウルトラライトボウル」、透明なものは「クリアーライトボウル」や「オプティカリークリア」と呼ばれています。
8インチ程度の小型サイズでもしっかりと重厚な音を出すことができ、クラシックタイプの数倍の残響音が出ます。持ち運びもしやすくなりました。
ひとつあたりの価格は5万円〜8万円以下が主流です。私がオススメするボウルを「クリスタルボウル サウンド・バス®ショップ」から通販で購入することが可能です。
カラフルなアルケミーボウル
薄くて軽いウルトラライトに、パワーストーンのイメージを付与したのがカラフルなアルケミーボウル。
ゴールドやプラチナ、クロムやチタンといった金属の色でコーティングされたものや、アメジストやローズクォーツ、エメラルドをイメージしたものなど、さまざまなバリエーションのボウルがあります。
バリエーションごとに音の響き方が異なっており、同じ8インチのアルケミーボウルでも、青色のものと赤色のものでは音の雰囲気や持続時間がまるで違うということがあります。見た目だけで選ばずに、きちんと試奏させてもらってから購入することをオススメします。
価格は非常に高く、ひとつで数十万円するボウルもあります。
アルケミーボウルの音が聞けるCD
クリスタルボウルの選び方
クリスタルボウルを購入するときは「種類」、「大きさ(直径のインチ)」、「鳴らせる音階(ドレミファソ〜)」の3つを検討することになります。
種類の選び方
肉体に響くようなパワフルな音が好みで、広い場所に据え置きして大人数や野外イベントでも使いたいならクラシックフロステッドボウルがオススメです。ごいーんという重厚な音です。価格は安いですが、持ち運びは非常に困難です。
精神をくすぐるような繊細な音が好みで、自宅や小規模の演奏会をしたいならウルトラライト/クリアクォーツ、アルケミーボウルでしょう。こいーんという澄み渡った音です。
大きさの選び方
クラシックフロステッドボウルであれば10インチ以上、ウルトラライトボウル/クリアーライトボウル/アルケミーボウルであれば8インチ以上のサイズをオススメします。小さなボウルは演奏しづらいです。
サイズを1インチずつ変えることでお茶碗を重ねるように「入れ子」にすることが可能です。運搬や収納が便利になるので、すべて同じサイズのボウルではなく、1インチずつ変えて選ぶのもオススメです。反対に、運搬や収納を考慮しなければ、すべて同じ大きさでそろえても構いません。
音階の選び方
クリスタルボウルを用いたサウンドヒーリングの醍醐味は「音圧」と「音響」です。ひとつのボウルをひたすら鳴らしているよりも、複数のボウルでハーモニーを作った方が、より深く、美しい世界が作れます。
「ドミソ」や「レファラ」のように、キレイなハーモニー(和音)が作れる音階でボウルをそろえていくと演奏がしやすいです。反対に、「ひとつずつ順番に買い揃えよう」という意識で、「ドレミ」の3つを選んでしまうと、同時にならしたときにキレイに響きません。
私のクリスタルボウルについて
参考までに、私が使っているクリスタルボウルの大きさと音階をご紹介します。私はウルトラライトボウル/クリアーライトボウルを用いて全国でクリスタルボウル サウンド・バス®イベントを行っています。
当初より持ち運びを考えていたので、すべて入れ子にできる大きさでそろえました。基本的には以下の7つです(イベントによっては追加のボウルを登場させることもあります)。
- 9インチ:C(ド)
- 6インチ:D(レ)
- 8インチ:E(ミ)
- 8インチ:F(ファ)
- 7インチ:G(ソ)
- 7インチ:A(ラ)
- 9インチ:B(シ)
9インチ・8インチ・7インチのひとつと、9インチ・8インチ・7インチ・6インチというもうひとつ、大きなふたつの入れ子の固まりにすることができます。持ち運びは非常に簡単です。
最大でも9インチのボウルしか持っていませんが、50人規模くらいまでのイベントであればマイクを使わずに対応できています。
クリスタルボウルの購入方法
クリスタルボウルは世界的に人気のため、在庫が豊富な楽器ではありません。「8インチのドの音が欲しい!」と思っても、延々と手に入らないことがあります。運命と遊ぶような気持ちで購入して、あまり焦らないでゆっくりと揃えていきましょう。
クリスタルボウルを購入する方法は、大きく3つの方法があります。
- 通信販売で購入する
- 店頭で購入する
- 個人輸入で購入する
それぞれ、メリットとデメリットがあるのでご紹介します。
通信販売で購入する
日本でもクリスタルボウルを販売しているお店が増えました。お店によって取り扱いメーカーや在庫が異なっているので、いろいろと見てみましょう。
クリスタルボウル サウンド・バス®ショップ
https://crystalbowl.stores.jp/
私が手かげている通販ページです。演奏者ならではの視点で厳選した商品を販売しており、すぐに演奏がスタートできるようにサポートしています。
クリスタルボウルの他、数多くの民族楽器・ヒーリング楽器を販売してます。電話で音色を確認させてもらうことも可能です。
くりすたり庵
http://crystalian-shop.com
アメリカ「クリスタルトーンズ社」の正規代理店として、カラフルなアルケミーボウルを販売しています。主催はアルケミーボウルのCDを多数リリースしている牧野持侑(まきのじゅん)さん。
マニマナ
http://manimana.com/
アメリカ「クリスタルトーンズ社」のカラフルなアルケミーボウルを扱う正規代理店です。
クリスタルハーモニー
http://www.crystalharmony-mari.com/
ドイツ「サウンドギャラクシー社」の正規代理店です。
Alchemy Crystal Bowls
http://www.alchemycrystalbowls.com/
アメリカ「クリスタルバイブス社」の正規代理店です。
通販で買うときには信頼できる販売店を選ぶようにしましょう。極端に値段が安いもの、反対に極端に高いものや、大げさなことや他社の批判ばかり書いているけど根拠が不明なものには手を出さない方が無難です。
店頭で購入する
店頭で購入できるメリットは、なんといっても実際に見て、鳴らすことができることです。ボウルはそれぞれに個性があります。世界に唯一のお気に入りを探してみましょう。
くりすたり庵、マニマナがショウルームを持っています。また、私も自分のクリスタルボウル サウンド・バス®イベントで販売しているものと同等のボウルを使っていますので、イベントのときに確認していただくことが可能です。
個人輸入で購入する
英語のサイトからクレジットカードで支払い、個人輸入で購入します。近年は個人輸入に伴うトラブルが多数発生しているためオススメできません。
オススメのクリスタルボウル
私が使っているクリスタルボウルは「クリスタルトーンズ社」の「ウルトラライトボウル」と「クリアクォーツ」です。どちらも約10年前にアメリカから輸入しました。ひとつ約5〜7万円程度で、価格とクオリティのバランスがよいボウルです。
しかし、現在のクリスタルトーンズ社はこれらのボウルを製造しておらず、入手はほぼ不可能になってしまいました。
その後、どうにかならないかと探し回った結果、ご縁あって非常に良質なクリスタルボウルを販売できることになりました。手ごろな価格ながら、非常に素晴らしい響きと、うっとりするほど美しい輝きを持つコストパフォーマンスに優れたボウルです。私のクリスタルボウル サウンド・バス®イベントでも使っていますので、ぜひ実際に響きを確認してみてください。
最新の在庫リストをご確認ください。
クリスタルボウルを鳴らしてみよう
自分だけのクリスタルボウルを手に入れたら、さっそく鳴らしてみましょう。高額なクリスタルボウルのスクールを手がけている企業・団体もありますが、あまりに高額ですし、自分だけの心地よさを表現するならスクール等ではなく独学がオススメです。演奏技術は難しいものではありません。
私から直接伝えて欲しいという方は、こちらからご連絡ください。
演奏に適した服装
演奏をする前は、指輪やネックレスなど、すべての金属類を外しておきましょう。金属類がボウルに当たると「カツンッ」という痛い音が出てしまい、破損の危険性があります。
演奏中はかなり体を動かしています。腕を伸ばしたり、足の位置を変えたりするので、動きやすいヨガウェアのような服装が一番です。着物やドレス、袖や裾が長い服は演奏に向いていません。
クリスタルボウルの取り扱い方
クリスタルボウルは非常に繊細な楽器です。乱暴に扱うと簡単に割れてしまいます。とにかく、ボウルを割らないように気をつけて取り扱う必要があります。
持ち運び方
クリスタルボウルを持ち運ぶときは、下から両手ですくいあげるような感じで、大切に抱え込みながら持ち上げましょう。茶碗のようにフチをつまんで持ち上げると、落下や破損の危険性があります。
ボウル同士をぶつけないようにしっかり気をつけて、ひとつずつ丁寧に運びましょう。
並べ方
ボウルは必ず安定した平面に置いて演奏します。テーブルの上だと転がったときに落下する恐れがあるため、床の上が一番です。ボウルの下には必ずゴムやシリコンのOリングやボウルピローを置きましょう。
畳のようなやわらかな床だと安定しづらかったり、音が床に吸収されて響きにくいことがあります。そういったときは木の板を一枚置いて、その上にボウルを並べるとよいでしょう。
ボウルは置き方で大きく音が変わります。こだわりのセッティングを探してみましょう。
複数のボウルをどのように並べるかについては、特別なルールはありません。自分が演奏しやすいように並べましょう。私は音階順に横一列に並べることが多いです。
それぞれのボウルは密着させすぎず、30cm程度の間隔を空けましょう。これは、演奏しているときの手(マレット)がぶつからないようにするためと、それぞれのボウルが鳴らす音が共鳴しすぎないようにするためです。
演奏してみよう
クリスタルボウルの演奏は「マレット」という専用のバチを使います。素手では演奏できません。マレットにもさまざまな種類があるので、お気に入りを見つけてみてください。ここでは、もっとも一般的な「スウェードマレット」の使い方をご紹介します。
マレットの持ち方
マレットは親指と人差し指で挟むようにして2本の指でつかみます。「つかむ」というより、「つまむ」くらいの、ものすごく弱い力加減で大丈夫です。強く握りしめる必要はありません。
すべての指を使ってグー握りをしてしまうと、繊細な力のコントロールができません。
両手に2本のマレットを持って演奏するのが基本スタイルですが、慣れるまでは利き腕だけで練習してみでもよいと思います。
たたき方
ボウルの上部に向けて、マレットの下から3cmくらいの位置を、ボウルとマレットが縦に垂直になるような角度で、やさしくはじくようにたたきます。感覚的には「たたく」より、「当てる」や「触れる」くらいのやさしさです。 コーンと心地よい音が鳴れば、正しいたたき方です。マレットの先端が当たったりすると「カツンッ」という痛い音が鳴ってしまい、聞いている人は大変ツライです。
最初のうちは力のコントロールが難しいため、たたくのではなく一定の高さ(角度)にマレットをかまえ、小指でマレットを支えて、その小指を放すことによってマレットを動かしてボウルに当てるとやさしい音が鳴らしやすいです。
とにかくやさしく、鳴らしすぎには注意しましょう。また、「コンコンコン、カンカンカン」というように連続して叩くべきではありません。叩いた音というのは、すごく強いイメージで届きます。しっかりと間を空けながら叩きましょう。
こすり方
マレットをボウルとほぼ垂直になるような角度でまっすぐ当てます。手首に軽く力を入れて、手がぐにゃぐにゃしないようにします。そのままやさしく、ボウルの上部をこすりながら腕全体を使って回転させると、音が出てきます。ゆっくり回転させればゆっくりと、早く回転させると早く・大きな音が出せるので、音に表情を付けることができます。
手首で回すのではなく、手首は固定したまま、上からのぞき込むようにして肩で回す感じです。
サイズが小さなボウルや、クラシックフロステッドボウルの場合、軽くこすっただけでは音が出てきません。どういった力加減で、何回転くらいこすれば音が出てくるかを把握しておきましょう。
回転させる方向は時計回りでも、半時計回りでもかまいません。右利きの私は時計回りにしています。
こすっているときにボウルがグラグラと傾いてしまうときは、マレットとボウルの角度が斜めになりすぎています。音が鳴っている最中にボウルが転がってしまうと破損の恐れもあるのでしっかり気をつけましょう。
また、こすり続けているとボウルがビリビリとおかしな振動音を出すことがあります。これは土台部分(ゴムのOリング)とボウルが振動しあって起きていますので、Oリングのサイズや置き方を検討すべきです。ボウルピローだとこういったことは起きません。
音の伸びが改善できるシリコン製のOリングはこちらでも販売しています。
音の止め方
ボウルが鳴っている最中に音を止めたい場合は、マレットを真横に持ってボウルの下部分に水平にやさしく当て、そのまま上へスライドさせると「ピタッ」と止めることができます。
ボウルを素手で直接触って音を止めるのは絶対にやらないようにしましょう。振動によって破損の恐れがあります。お客さんが触れることのないようにも注意が必要です。
実際の演奏方法
ひとつずつの音が出せるようになった後は、音を重ねてみたり、こする速度を変えて音に表情を付けてみたりしましょう。
よく「どうやって曲を作っているのですか?」と聞かれますが、まずはひとつずつの音を出して、心地よい感覚をつかみ、その心地よさを拡げるのがすべてのスタートです。
クリスタルボウルが演奏するのは「曲」ではありません。「音」そのものです。場や人に合わせた、「音」そのものの積み重ねです。楽譜はありません。
音を出し、その音が場に与える影響、人に与える影響を感じ取ってみてください。ひとつの音を出したとき、重ねたとき、こすったとき、叩いたとき。それぞれ違います。ボウルの個数が増えれば増えるほどバリエーションが拡がります。そして、もっとも大切な「無音」の時間。最初のうちは無音であることに自信がなく、ついつい音を出しすぎてしまいますが、「やりすぎ」なほど危険なことはありません。どうか、無音に自信を持って無音が奏でている音を感じ取ってみてください。
YouTubeやCDでお気に入りの演奏を聴いてマネしてもよいでしょうし、演奏会に行って録音・録画させてもらったり奏者の手さばきを見ていてもよいと思います。
私がどのように音を組み合わせているかを解説したブログも参考にしてみてください。
なにより大切なのは「感じ取ること」です。感じ取る力は座学では学べません。いろんな体験をしたり、いろんな方法で精神世界の探求を行って磨いていきましょう。
音が上手に鳴らないときには?
ようやく手に入れたクリスタルボウル。さっそく鳴らしてみたら・・・演奏会やCDで聞いたときのように音がキレイに鳴っていない?というときには、以下の情報を参考にしてみてください。
ボウルの設置場所は正しいですか?
クリスタルボウルはそれ自身が振動して音を発する楽器なので、ふかふかのカーペットの上や軽量な机の上などでは、キチンと音を鳴らすことができません。フローリングの床の上など、堅くてしっかりとした場所へ設置しましょう。カーペットや畳の部屋であれば、ボウルの下に重くて巨大な木の板を設置すると響きが変わります。
途中で手を止めていませんか?
ボウルのふちをこすりながら回転させて鳴らすとき、ボウルのサイズが小さい場合は最初の何周かは音が出てこないことがあります。手を止めることなく、やさしくグルグルと連続して回転させ続けてみましょう。
ボウル同士の距離は近すぎないですか?
それぞれのボウルの間には、最低でも30cm程度の距離を作っておきましょう。それぞれのボウルの音は共鳴しあうこともあれば、打ち消しあうこともあります。距離が近すぎるのは演奏もしづらいし、いいことありません。
Oリングを変えてみませんか?
ボウルを購入したときに付属してくる黒色のゴム製のOリングは、決して響きがよくありません。私は「シリコン製のOリング+コルクマット」というのがやさしい音を鳴らしたいときのベストセッティングで、「ラージサイズOリング+コルクマット」というのが、大きな音を鳴らしたいときのベストです。
シリコン製のOリングとラージサイズOリングはこちらで取り扱いしています。
コルクマットはIKEAで打っている鍋敷きが便利です。
マレットを変えてみませんか?
クリスタルボウルの演奏に使う「マレット」にはさまざまな種類があります。また、ボウルを購入したときに付属していることが多い「スウェードマレット」は、長く使用しているとスウェード部分が摩耗し、音が出しづらくなります。
私がオススメするマレットはこちらで取り扱いしています。
演奏でやってはいけないこと
クリスタルボウルの音は、鳴らし方によっては大変不快な・危険な音になります。奏者はすべての責任を負っています。他人の精神世界へ入り込むという覚悟を持って、しっかり気をつけて鳴らしましょう。
乱暴に音を鳴らす
クリスタルボウルを叩いた直後にこすり始めるというような、乱暴な演奏は絶対にやってはいけません。ボウルにダメージを与えるばかりでなく、聞いている人もツライ音になります。ボウルの音というのは無音の中にこそ真髄があります。笑顔もなく、ただひたすら鳴らしているような演奏はやめましょう。
飲酒・喫煙状態で鳴らす
アルコールやニコチンなどの影響を受けている状態でクリスタルボウルの音を浴びると、よくない方向へ大きな効果が出てしまう恐れがあります。ボウルの前後に飲酒・喫煙することはやめましょう。
複数人で演奏する
お互いに信頼できる奏者以外とは、絶対に複数人で演奏しないでください。複数人での演奏はほとんどの場合「鳴らしすぎ」になります。
演奏者による音の違いについて
クリスタルボウルの演奏スタイルは、まだ細かくジャンル分けされていません。たとえば、同じ「ギター」を使っていてもフォークソングとロックではまるっきり音も演奏方法も異なるように、クリスタルボウルでゆるやかな音を出す人もいれば、ガンガン叩いて演奏する人もいます。私自身、ほかの方の演奏を聴いてびっくりすることがよくあります。自分に合う音を探してみましょう。
クリスタルボウルの運搬方法
演奏会などの会場へクリスタルボウルを運搬する際、強い衝撃を与えると、ボウルは割れてしまいます。運搬には注意が必要です。
サイズが違えば入れ子にできます
クリスタルボウルは8インチ、9インチ、10インチ・・・というように、「インチ数」で大きさが決められています。サイズが1インチずつ違うボウルでそろえると、茶碗を重ねるように「入れ子」にすることができます。
入れ子にする際は、それぞれのボウルを布やビニール袋に入れて直接触れ合わないようにして、緩衝材を挟んでおきましょう。
私の場合、9・8・7インチで3つ、9・8・7・6インチで4つのボウルをそれぞれ入れ子にして、大きなふたつのカタマリを作り、発泡スチロールで衝撃を防げるようにして巨大なダッフルバッグに入れて持ち運んでいます。
ガラガラで運ぶのは危険です
よく言われるのですが、スーツケースやキャリーのようなタイヤがついてガラガラと運べるカバンは、微妙な振動が地面から伝わるので危険な気がします。また、低い位置でボウルを運ぶというのも、蹴飛ばされる恐れがあります。やっぱりバッグに詰めて、持ち上げて運びたいところです。
クリスタルボウルに適した交通手段
私は「旅するクリスタルボウル サウンド・バス®」のスタイルで長く活動を続けて、全国へ出張演奏を行っています。
飛行機には乗せられません
クリスタルボウルは割れ物なので、飛行機の「預け荷物」には非常に預けづらいです。手荷物扱いで機内に持ち込む場合、10インチ以下のボウルひとかたまりであれば、ひとりの手荷物として持ち込みできますが、それ以上の量(ふたかたまりなど)になると、手荷物料の制限を超えてしまいます。
どうしても飛行機で大量のボウルを運ぶ必要がある場合は、同行してくれる人を探して、みんなで手分けして手荷物として持ち込むしかありません。
小さなボウルなら新幹線で
9インチ以下のボウルであれば、新幹線の座席上にある荷物棚へ置くことが可能です。横幅をたくさん取ることになるので、ほかのお客さんへの配慮が必要です。かなり高い位置へ入れることになるので、落とさないように注意しましょう。
高速バスは融通が利きます
深夜バス・高速バスの車体の下にある荷物収納スペースは、ものすごく巨大です。また、座席が空いている場合は座席スペースへ置かせてもらうことも可能です。走行中は地面からの震動を受けるため、しっかりと梱包して、クッションをたくさんつけておきたいです。クラシック・フロステッドボウルのような巨大なボウルは高速バスしか選べないでしょう。
もちろん、自家用車がベスト
贅沢を言えばもちろん自家用車がベストです。ただ、私のように収益を前面に出していない料金で演奏をしていると・・・レンタカー代なんてとても払えないのが苦しいところです。
クリスタルボウルのお手入れ・保管方法
クリスタルボウルは水晶の粉から作られた「石」みたいな物質なので、温度や湿度の変化に非常に強いです。ガラス窓が温度や湿度で歪んだりしないのと同じく、物質的にはものすごく安定しています。
ボウルが汚れてしまったときは
固く絞った濡れフキンで拭いた後、乾かすくらいで十分です。持ち運んで汚れたときや、キャンドルのススがついたときには、お風呂場やベランダで水をかけて洗いましょう。
ボウルへ敬意を表するという意味から、できれば「マイペット」のような洗剤は使いたくないものです。汚れている箇所へ塩や重曹などをごく少量つけて手でこすれば、しっかりキレイになります。ただし、アルケミーボウルのような、コーティングされていたり混ぜ物があるボウルは注意してください。
ブラシでゴシゴシこするのはキズがつく原因になるので控えるべきです。赤ちゃんを洗うように、やさしく洗ってあげましょう。冷水でも温水でもどちらでも構いません。
洗い終わった後は、すべって落とさないように気をつけながら天日で乾かしましょう。クリスタルボウルは太陽の光を浴びると、とても気持ちのよさそうな色で輝きます。
ボウルを保管するときには
もっとも大切なのは割れないようにすることです。高い位置や蹴飛ばしそうな位置に置くべきではありません。
ぶっちゃけ、物質としてはすごく安定しているので、温度や湿度がデタラメな環境に保管していても、電子楽器やアコースティック楽器のようにダメージを受けることはありません。物置の奥でも保管は可能です。
ただしこちらも、ボウルへ敬意を表し、演奏の時にはその敬意を集中力へ転化させるという意味から、ぞんざいな扱いにはせずに、お互いが心地よいと思える環境に保管するのが一番です。
空間に余裕があれば並べて飾っておきましょう。落下や衝突に気をつけて。もしそうでなければ、緩衝材と一緒に箱にしまって収納しても構いません。大切なのは「そこにボウルがある」というのを意識しておくことです。
イベント会場の探し方
クリスタルボウルイベントの演奏会をやりたい方へ、場所をどうやって探せばよいかのご紹介です。
まず、クリスタルボウルの特性上、
- 静かで清潔
- 寝転がることができて
- 音を出しても大丈夫な空間
というのが求められると思います。そのため、たとえば大騒ぎのライブハウスとか、映画館のようにイスがきっちり並べられている場所とか、楽器の演奏が禁止されている公民館などはNGになります。
場所は大きく3つのパターンに分けられます。
- 自宅の一角を利用
- 公民館など公共のスペースをレンタル
- ヨガスタジオなど一般の設備をレンタル
- 公園や空き地などの屋外
それでは、それぞれの特徴を紹介します。
自宅の一角を利用
広い空間があれば、もっとも安上がりなのは自宅を利用することです。クリスタルボウルを持ち歩く必要もないし、徹底的に理想の空間を作ることができます。デメリットとしては、告知する際にセキュリティ上の懸念が残ること、参加される方も個人宅に行くのは敷居が高いことがあります。集合住宅の場合、外部から人がワイワイやってくるような営利目的での利用を禁止していることもあります。
- GOOD:安い。こだわりの空間を作り上げられる
- POOR:個人宅に行くのは知らない人には敷居が高い。セキュリティ上の懸念
公民館など公共のスペースをレンタル
1時間あたり1000円〜と、格安で利用することができます。茶室のような和室や、庭園の東屋がリラックスできるのでクリスタルボウルイベント向きです。楽器の演奏や、お金を徴収する有料イベントを禁止していることもあるので、事前に確認が必要です。施設利用の予約は取りづらいです。
- GOOD:安い
- POOR:施設のクオリティに差がある。予約が取りづらい。庶民ぽさが残る
ヨガスタジオなど一般の設備をレンタル
ヨガスタジオはレッスンがない時間を「スペース貸し」として、有料でレンタルしているところがあります。都内だと1時間4,000円〜と、公民館のような施設に比べると高額になりますが、清潔な空間で寝転ぶことも配慮されているので、クリスタルボウルイベントに適しています。ヨガをやっている方はクリスタルボウルを知っている人も多いので、話が早いのも助かります(昔は大変でした)。
- GOOD:清潔、ヨガマット等が備え付けられていることも
- POOR:レンタル代金が高い
有料のレンタル施設を探すときには「スペなび」が便利です。
【外部サイト】レンタルスペースの検索と口コミはスペなび
公園や空き地などの屋外
大自然の中でクリスタルボウルを演奏するのはとても気持ちがよいです。ボウルは電源もスピーカーも使わず、セッティングも簡単なのでどんどん持ち出してみましょう。
森の中は演奏しやすいです。木々が音を反射させてくれ、虫たちの声も倍音に溢れています。じっとしながら聞くことになるので、虫や蚊の対策だけは行っておきましょう。
なお、新宿御苑や代々木公園など、「商業行為を禁止している公園」で有料イベントを行わないように注意しましょう(無料なら大丈夫です)。規約に違反した状態でイベントを行っていると、公園の管理スタッフから中止を求められます。
- GOOD:無料、開放感、自然との一体感
- POOR:有料イベントでは使えない
企画書をキチンと作るのが大切です
ヨガスタジオなどをお金を払って利用する場合、企画書をキチンと作ることが大切です。
どういう趣旨のイベントで(例:クリスタルボウルのサウンドヒーリングイベント)、どういった目的で(例:参加者にリラクゼーションを提供する)、どういった人が何人くらい参加するのか(例:ヨガやヒーリングに興味がある20代〜30代の女性10名程度)、さらに、設営から撤収の流れ、会場内で使うもの、発生するゴミ、予測されるトラブルへの対応方法まで。
企画書がないと、貸す側(ヨガスタジオ側)も何をどう使われるのか分からないので、判断ができません。芸歴が長くなってくれば「どこそこでやってました」とか「○○さんの紹介で」みたいなのも使えますが、最初のうちは企画書がとにかく必要です。
おわりに
クリスタルボウルの世界はまだまだ始まったばかりです。ぜひ一緒に、楽しい可能性を模索していきましょう!
私から直接伝えて欲しいという方は、こちらからご連絡ください。