クリスタルボウルの倍音とは?音色・響きの聴き方
クリスタルボウルの紹介で、よく見かける「倍音」という言葉。ひとつのボウルを鳴らしたのに、低い音の奥から高い音が浮かんでくる。そんな響きが気になったことはありませんか?
今回は、音の仕組みと、演奏するときに聴いておきたいポイントを分けて紹介します。
倍音と、音の中に含まれる成分
音は、複数の周波数の成分が重なってできていることがあります。その中で、基音に対して2倍・3倍・4倍という整数倍の関係にある成分を、音響学では倍音(harmonics)と呼びます。
ただし、楽器の音に含まれる成分が、すべてきれいな整数倍になるとは限りません。「高い音が重なって聞こえるから、必ず整数倍に並んでいる」とは判断できないのです。整数倍ではない成分も含めて説明するときは、「部分音」という言葉が役立ちます。
参考:UNSW Music Acoustics — How harmonic are harmonics?
クリスタルボウルの響きを聴いてみる

実際のボウルでは、鳴らした瞬間と余韻の中で、目立つ響きが変わって聞こえることがあります。叩く位置、マレットの当て方、こする速さを変えながら、次の3つを聴いてみてください。
- 最初に聞こえる音と、後から残る音
- 低い響きと、その上に重なる高い響き
- 音量を変えたときの、音色や余韻の違い
大きな音を出すことより、小さな音でも変化を聴き取れることを大切に。チューナーに出るひとつの数値だけで、音色全体が分かるわけではありません。
「倍音があるから癒される」と言える?
倍音の有無や数だけで、心地よさや健康への効果を決めることはできません。音量、音色、演奏の間合い、聴く場所、好みなども関わります。美しいと感じた響きは大切にしつつ、音の成分の説明と、身体への効果の説明は分けて考えたいです。
音楽と健康の研究については、米国NCCIHの解説も参考になります。音楽全般の研究結果を、そのまま特定のボウルや倍音の効果として受け取らないようにしましょう。
複数のボウルを重ねるときは
まずは1つずつ鳴らし、次に2つを静かに重ねてみます。響きが揺れる感じ、どちらかの音だけが目立つ感じ、余韻の長さなどを確かめてみてください。
「不協和音だと倍音が全部消える」ということではありません。数値も参考にしながら、ご自身が届けたい音になっているか、実際に聴いて選ぶことが大切です。
音を確かめながら、学んでみたい方へ
実際の音は、数字だけでは分からない部分もあります。ボウルの試聴・購入相談や、Crystal Singing Bowl Lessonsをご利用ください。
自分のペースで読みたい方には、Crystal Singing Bowls: Choosing Your Bowl & Understanding the Basicsもご案内しています。書籍5冊の一覧はこちら。
サウンド・バス アーティスト。東京・浅草橋のstudio PLAYAを運営。「心の中に空間を見つける体験」をコンセプトに、全国での演奏、レッスン、書籍の執筆、アプリ・楽器の製作に取り組んでいます。Crystal Sound Laboratory/合同会社マガリ企画代表。Magali Luhanのプロフィール・活動実績 / サウンド・バスの開催日程

