私が使ってきたクリスタルボウルの歴史(2005年から2021年)

昨日はIYC神保町スタジオでヨガとクリスタルボウルとミラーボールのコラボイベントでした。暑い中、たくさんご来場いただき、ありがとうございました。

さてさて。全国各地でいろいろイベントをやっていると、「私もクリスタルボウルを始めてみたいです!」という方とお会いすることも少なくありません。

「何から始めたらよいですか?」と訊かれて、

「そうですね。最初のボウル選びがとても重要なので、自分が演奏したいスタイルを想像してもらって、それに合わせて個数と音階を考えて、あと、和音がキレイじゃないと心地よくないので、ピッチのズレってのが面倒でして・・・」

と、説明させていただいていると・・・我ながら長いなーと思います。

そう。「クリスタルボウルを始めたい!」というときに「考えるべきこと」がすごく多いんですよね。なるべく分かりやすくなるように情報を発信しつつ・・・

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昔はもっと牧歌的だったなーと思ったので、私が使ってきたクリスタルボウルの歴史(2005年から2021年)をブログでご紹介します。

2005年 演奏スタート

私がクリスタルボウルに出会ったのは2004年、演奏を始めたのは2005年でした。恥ずかしながら芸歴だけは長いのです。

そのころは日本国内で気軽に購入できるものでもなかったので、アメリカのクリスタルボウルメーカー・クリスタルトーンズ社とメールでやり取りして、直接発送してもらいました。

※現在はクリスタルトーンズ社から直接購入することはできません。国内の代理店経由となります

クリスタルトーンズ社の「オンラインショッピング」のシステムなんてない時代なので、メールに直接クレジットカードの番号を書いて(!)決済してもらうという大胆な方法(本来、メールでクレジットカードの番号を教えるのは絶対にNGです)。

そして、「ピッチのズレ」という概念もなく、ボウルの種類も「クラシックフロステッドボウル」の一択だったため、

「クリスタルボウルを7つください」→「あいよ」という、すごくシンプルなやり取りでした。

クラシックフロステッドボウルは値段も安く、7インチから12インチという小さなサイズで揃えたため、7つ買っても全部で1,800ドルくらいだった気がします。

選択肢の点でも、価格の点でも、すごく敷居が低かったんですよね。

 

しかし、届いたクラシックフロステッドボウルを鳴らしても、どーーーーも違うのです。

そのころはYouTubeもなかったので、世界中からクリスタルボウルのCDを取り寄せて参考にしていたのですが、いくらマネをしようとしても、何かが違う・・・。

それは、演奏技術はもちろん、私が使っているクラシックフロステッドボウルは(CDを出していた海外の奏者さんに比べて)明らかに小さく、サイズが小さいために残響音が短かったからでした。小太鼓で大太鼓の演奏をしようとしてた感じですね。

※クラシックフロステッドボウルを使うなら、とにかく大きなボウルがオススメです

それでも、このクラシックフロステッドボウルを持ってアメリカで演奏したり、三軒茶屋の岩盤浴施設で毎月演奏したり、エンヤコラと修行を続けました。

2007年 薄くて軽いボウルとの出会い

修行を続ける中、2007年ごろに「クラシックフロステッドボウルよりも薄くて軽い、新しいタイプのクリスタルボウルがある」という話を耳にしました。そして、そのボウルは残響音がすごく伸びているとも・・・。

クラシックフロステッドボウルの重さと残響音の短さに苦労していた私は、すぐにこの「新しいクリスタルボウル」に興味を持ちましたが、クラシックフロステッドボウルよりも高価なものだったので、しばらく考え込みました(そのころの私は極端に貧乏で、200円のうどん屋さんにある取り放題の天かすで腹を満たすような生活でした)。

お金はないけれど、この道をもっともっと進み続けたいという強い気持ちがありました。

 

これまた、クリスタルトーンズ社にメールして、

「薄くて軽いタイプのクリスタルボウルを7つください」→「あいよ」という、すごくシンプルなやり取りで購入しました。

※現在はクリスタルトーンズ社は薄くて軽いタイプのクリスタルボウルは製造していません。クラシックフロステッドボウルかアルケミーボウルのみとなります

届いたボウルを鳴らしてビックリしました。クラシックフロステッドボウルと残響音がまったく違う!なんだかいきなり演奏が上手になった気分!

念のため注:クラシックフロステッドボウルは「悪い」ボウルではありません。大きなボウルを使ってパワフルな演奏ができるのはクラシックフロステッドボウルだけの魅力です。ただ、私がやりたかった「気軽に持ち運んでの演奏」や、「やさしい演奏」には向いていなかったというだけです。演奏スタイルに合わせてボウルの種類を選んでみましょう

それでも、まだ、「ピッチのズレ」の概念はありませんでした。そのため、「なんか音程が微妙に違うんだよなー」と思いながら演奏をしていました。

後年になってからピッチを計測すると、

  • 6インチ:HIGH-D -45
  • 7インチ:G +3
  • 7インチ:A -21
  • 8インチ:E -48
  • 8インチ:F -48
  • 9インチ:C -8
  • 9インチ:LOW-B +21

という数値でした。えーと、いま私が「クリスタルボウル サウンド・バスSHOP」で7つのセットを作るなら、こういうピッチでは揃えないですね・・・。見事にバラバラだし、Dなんて1オクターブ違うし・・・。

このボウルを10年以上使い続けました。私の古い演奏がYouTubeに残っています。

大変古い演奏で、いま聴くと恥ずかしい限りです。

2018年 ピッチにようやくこだわり出す

以前より、私は「アウェイ」の環境で演奏することが多くありました。クリスタルボウルが好きな人だけが集まるイベントではなく、野外フェスやオールナイトのクラブ、ジャグリングの「クリスタルボール」、野点、ポエトリーリーディング、ポールダンス、ベリーダンス・・・。私は決して優れた奏者ではありませんが、「異業種とのコラボ経験」は、日本屈指じゃないかなーと思っています。

そういった場所で演奏を聴いてくれている方々は、別にクリスタルボウルが好きでもなんでもないので、遠慮ない意見を伝えてくれます(それがどれほど成長させてくれたことか!)。

そんな中で、やっぱり気になっていたのが「キレイな音ですけど、絶妙に和音のハーモニーが違ってますよね」というもの。

はい。そうなのです。それが「ピッチのズレ」なのです。それがクリスタルボウルの「味」でもあるんです。あるんです。あるんですが・・・。

 

さてさて。クリスタルトーンズ社は2010年代前後に「クラシックフロステッドボウル」や「薄くて軽くて水晶だけで作ったボウル」から、「アルケミーボウル」へ主力を移していました。そして、アルケミーボウルには「ピッチの数値」が(ようやく)記載されるようになりました(チャクラの名前からピッチの数値に表記が変わりました)。

「和音のハーモニーをもっと大切にしよう」という考え方がクリスタルボウルの世界に入って来たのだと思います。

私も一念発起して再びクリスタルボウルを一新しました。ピッチがズレズレなボウルから、バッチリと和音が作れるセットへの転換です。

アルケミーボウルはクリスタルトーンズ社のもの、透明なクリアーライトボウルは「クリスタルボウル サウンド・バスSHOP」で取り扱っているものです。

※クリスタルトーンズ社の販売店はほかの種類のボウルを一緒に販売してはダメというルールがあるため、アルケミーボウルとクリアーライトボウルの両方を「クリスタルボウル サウンド・バスSHOP」で取り扱うことはできません

これによって、演奏の「心地よさ」が圧倒的に変わりました。また、不協和音になることを恐れる必要がなくなったため、しっかりとリラックスして長時間の演奏ができるようになりました。

 

長くなってきましたが、私のクリスタルボウル遍歴として・・・

  1. 何も知らずにスタートし、悩み続けたクラシックフロステッドボウルの時代
  2. 薄くて軽く、残響音が長いボウルで活動の幅が拡がった時代
  3. ピッチまでこだわって、より心地よい演奏ができるようになった時代←イマココ

我ながら、よく飽きもせず・諦めもせず、10年以上も演奏を続けているなと思います。サイの角ではなく亀の歩みのように進んできました。

でも、すべての人がそうであるとは限りません。「このクリスタルボウル、上手に鳴らせないな」とか、「なんかハーモニーがズレてるな」と思われたときに、「演奏やーめた」となるかもしれません。

できるだけ自分にぴったりなボウルを見つけて、できるだけ長く演奏を続けて、できるだけたくさんの人と心地よい時間を共有して欲しいので・・・

「私もクリスタルボウルを始めてみたいです!」という方への説明がすごくすごく長く・面倒なものになってしまっています・・・。ボウルの在庫が100個くらいあっても、セット組にできるのは数組だけになってしまっています・・・。申し訳ございません・・・。

これからも、なるべく分かりやすくなるように情報を発信し続けます。

 

あ、あと「できるだけ出費を抑えてボウル以外のことにもお金を使って欲しい」という思いもあるので、そちらも近々公開します。ではまた。

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