東京から一晩で行ける離島、式根島で行う小さな小さなイベント「式根島リトリート」。明日から6人で出発してきます。
私はこれまで、ずいぶん長いこと野外フェスやキャンプを過ごしてきました。大自然の中で聞く音楽、朝日を眺めながら飲むお茶、夕日が沈む瞬間を待つときの横顔。室内のイベントとはまったく違った、たくさんの感動がありました。
クリスタルボウルの演奏を人前でやるときに心がけているのは「セットとセッティング」を整えることです。
セットは「聞く人の心の状態」、セッティングは「外部の環境」です。
このどちらかが中途半端だと、音の効果も半減します。
毎月の定期イベントを築地のヨガスタジオでやっているのも、セットとセッティングのため。ふだん行かない夜の築地、すぐそばにはかっこよすぎる築地本願寺。人通りの少ない道。「これから何かが始まる」という意識を高めて、セットを整えていきます。
これが、新宿や渋谷といったベタな街の喧噪の先だったり、公民館の扉をガラガラ〜と開けるのだと、緊張感がなさすぎてセットが整いません。わざと、わざわざ感を出しています。
室内の明かりはキャンドルにして、日常とは切り離された領域を作ります。清潔を保ち、ゆったりと過ごせるようなレイアウトにして、セッティングを整えていきます。
・・・こんなことが、野外イベントだと本当にきっちりとできるのです!
今回の舞台、式根島は東京から船で一晩かけて行きます。なかなか馴染みが薄い船旅ってことで、気分も盛り上がります。レインボーブリッジの下をくぐり、東京の夜景を離れた先には満天の星空がま待っています。フリーダムな船内でゴロゴロしながら過ごし、がんばって早起きすれば海から昇る朝日を眺めることもできます。
島に到着したら、24時間沸き続ける露天風呂に入ったり、自生しているアシタバを摘んで晩ご飯の食材にしたり。東京本土で過ごす日常とは、思いっきり違う時間です。
ふだんのイベントと違って「家に帰る」必要がないので、クリスタルボウルも遠慮なく演奏できます。そして夜は、布団に入ってボウルの演奏を聴き、そのまま朝まで眠ることができます。
リトリートイベントにはもうひとつ、こういったイベントを通じて自然の中で過ごす楽しさを伝えたいという気持ちもあります。
これからもこんなことを続けていきますので、どうぞふるってご参加くださいくださいませ!