クリスタルボウルのレッスンに、あえて認定制度を作らない理由
私のクリスタルボウル/サウンド・バスのレッスンには、「認定奏者」や「公認インストラクター」といった肩書きをお渡しする制度がありません。
まだ用意できていないのではなく、あえて作っていません。
教える人と学ぶ人が、レッスンのあともずっと上下の関係でいる必要はない。私は、そう考えているからです。
「教えてほしい」という声から始まったレッスン
私はクリスタルボウルと出会い、その音に感動して「自分でもやってみたい」と思いました。世界中の宗教音楽や瞑想音楽も参考にしながら、自分らしい演奏を探してきました。
全国各地で演奏するようになると、「私にも演奏方法を教えてほしい」という声をいただくようになりました。
誰かに教えるというのは、その人の人生を一時預かるような、とても重要な行為だと思っています。時間もお金も使って来てくださるのだから、きちんとした内容を作りたい。そう考えて、2017年にスクールを始めました。
ただ、演奏を教えることと、その人の活動を私が認めたり、管理したりすることは、私の中では別のことでした。
修了証に込めていた気持ち
以前のスクールでは、すべてのカリキュラムを終えた方に「修了証」をお渡ししていました。「認定証」ではなく、修了証です。
私にとって修了証は、「このカリキュラムを受講しました」という記録。一方、認定証には、「私があなたの技術や知識を認めました」という意味合いを感じていました。
もちろん、証明書の呼び方や役割は団体によって異なります。ここでお話ししているのは、私が自分のスクールを作るときに、どう考えたかという話です。
修了証に込めていたのは、「カリキュラムは修了したので、お互いに次のステップへ進んでいきましょう」という気持ちでした。
※修了証については、当時のスクールでのエピソードです。現在のレッスン内容・受講条件は、レッスンのご案内をご確認ください。
上下の関係ではなく、相(そう)の関係で
レッスンの時間には、私が知っていることや、演奏を重ねて分かったことをお伝えします。鳴らし方を見直したり、一緒に演奏を考えたりすることもあります。
でも、それが「私が上で、あなたが下」という関係として、その先まで続いてほしくはありません。
それぞれが自分の表現を持ち、お互いを尊重しながら、音の世界を探っていく。私はそれを、上下ではなく「相(そう)の関係」と呼んでいます。
そのため、私のレッスンでは「認定奏者」「公認インストラクター」という呼び方をしていません。「師匠と弟子」という関係も求めていません。
受講された方が「ここで習いました」と話してくださるのは自由です。でも、私の方から「あの人はウチの教え子です」と、その方の活動を自分のもののように語りたくはないのです。
認定制度がなくても、丁寧にお伝えしたいこと
「認定奏者になって活動したい」と考えている方には、ご希望と違うかもしれません。その肩書きをお渡しすることは、私のレッスンではできません。
その分、持ち帰っていただきたいのは、ご自身で音を確かめ、演奏を考えていくための知識や技術です。
- ボウルの扱い方や、やわらかな音を出すための基本
- 音の重ね方、余韻や静寂を含めた演奏の組み立て方
- 聴く方の様子や会場に配慮しながら、体験を届ける考え方
こうした内容を、目的や段階に合ったレッスンでお伝えしています。分からないことをそのままにせず、実際に確かめながら学ぶ時間を大切にしたいと思っています。
学んだあとも、自分のペースで
受講後に協会へ加入する義務や、資格を維持するための年会費・更新料はありません。私のレッスンを受けたからといって、活動をこちらに所属させる必要もありません。
必要なことを学んで、ご自身で練習してみる。また疑問が出てきたら、相談する。そんなふうに、ご自身のペースで音と向き合っていただけたらと思います。
これは、他のスクールの認定制度を否定する話ではありません。何を学びたいか、どんな関係で学びたいかは、人によって違います。
私自身は、誰かを認める・認められるという関係よりも、それぞれが音を探し続けながら、ときどき出会って刺激をもらえるような関係でいたいのです。
学びに来てくださった方が、私には思いつかなかった音の届け方を見つけることもあるかもしれません。そういう広がりも、楽しみにしています。
サウンド・バス アーティスト。東京・浅草橋のstudio PLAYAを運営。「心の中に空間を見つける体験」をコンセプトに、全国での演奏、レッスン、書籍の執筆、アプリ・楽器の製作に取り組んでいます。Crystal Sound Laboratory/合同会社マガリ企画代表。Magali Luhanのプロフィール・活動実績 / サウンド・バスの開催日程

