瞑想にはたくさんの効果があります。深い思考の中で「気づき」を得られたり、アタマの中が整理されることでクリエイティビティが高まったり、肩こりや頭痛のような肉体的な不具合も瞑想で無意識の緊張をほぐすことで解消が期待できます。
でも、瞑想ってなかなか難しいですよね。
座禅を組んで目をつぶってみても、お尻が痛いとか鼻がかゆいとかが気になってきます。思考へ集中しようとしても雑念がたくさん出てくるかもしれません。
「瞑想はいいものだから生活に取り入れたい。だけど、上手にできない」という方も多いのではないでしょうか?
水晶から作られたヒーリング楽器「クリスタルボウル」の音を取り入れれば、より手軽に、深い瞑想を体験できます。
目次
クリスタルボウルの音が瞑想にもたらす効果
クリスタルボウルは純粋な水晶から作られたお椀型(ボウル型)の楽器です。フチの部分をやさしく叩いたり回したりすることで長く美しい音を奏でることができ、ゆったりとした音の響きは私たちの意識を自然と穏やかなものにしてくれます。
それは「無」よりも静寂な時間です。
シーンとした完全な無音の世界だと、私たちの意識は逆に混乱しがちです。これは大海原の中を小舟でひとり進むようなもの。どこに行くのも自由だけど、自由すぎて不安になったり、混乱してしまうかもしれません。
そこにクリスタルボウルの音色があれば、不安や混乱を避けて進むことができます。具体的な手順を紹介します。
クリスタルボウル瞑想前の準備
クリスタルボウルを使った瞑想をする際にはしっかり準備をしておくことが大切です。クリスタルボウルは意識に与える効果が強いので、うっかりすると心地よい瞑想や癒しではなく、恐怖や錯乱、苦痛をいった逆の効果を導いてしまう恐れがあります。
お気に入りの演奏を探そう
自分でクリスタルボウルを演奏して瞑想をするのではなく、誰かの演奏をYouTubeや音楽配信サービスを使って聴きながら瞑想をする場合は、とにかく「心地よいお気に入りの演奏を探す」ことが最優先で大切です。
クリスタルボウルは歴史が浅い世界なので、奏者によって演奏スタイルがものすごく違っています。私は「サウンド・バス」というコンセプトの演奏を行っていますが、別の奏者さんはよりスピリチュアルなテーマだったり、奏者のヒーリングパワーを届けるのを大切にした演奏をしていたりします。これはどちらかが正解でどちらかが不正解というものではなく、自分の好みに合っているかどうかが大切なものです。YouTubeや音楽配信サービスでさまざまなクリスタルボウルの演奏に触れて、好みのものを探してみましょう。
音を聴きながら意識が落ち着いていくもの、聴いていて心地よいものが自分に合った演奏と言えます。
セットとセッティングを整えよう
瞑想のように意識を深める行為ではセットとセッティングを整えておくことがとても大切です。「セット」とは自分の気持ちの状態、「セッティング」とは環境の状態です。
強い不安やトラウマを抱えている状態で瞑想を行うのは(恐縮ながら)大変危険です。症状をより悪化させてしまう恐れがあります。また、先の予定がすごく気になっている状態でも意識を深めづらいです。一日の用事をすべて終えた夜の時間や、午後の一休みのようなタイミングがオススメです。
環境を整えておくことも大切です。できれば静かで清潔な空間、誰からもジャマされない空間で瞑想を行いたいです。また、アロマの香りやキャンドルの明かりなどを取り入れると聴覚以外の心地よさをプラスすることができます。
クリスタルボウルの演奏は基本的には寝転がって聞いていただきたいです。
寝転がるというのは心身のリラックスに加えて、クリスタルボウルの音の周波数をバランスよく全身で受け止められるというメリットがあります。座った状態(座禅の状態)だと、耳に近い位置のボウルの周波数だけが強く届いてしまいます。寝転がった状態(床面に近い状態)であれば、距離や位置に関係なく、バランスのよい音として聞くことができます。
ただし、寝転がっているとどうしても眠ってしまう恐れがあります。リラックスを体験したいなら眠っても問題はありませんが、瞑想をしっかり行いたいときは寝転がりつつも指で輪を作ったりして、肉体のどこかへ緊張を残しておきましょう。
クリスタルボウル瞑想を始めてみよう
特に難しいことはありません。
床にごろりと寝転がって、静かに音に耳を傾けてみましょう。ゆったりとした音に合わせて深い呼吸を繰り返し、身体の中に音を取り込んでいくようなイメージをします。最初のうちはさまざまな考えがアタマの中を駆け巡るかもしれませんが、それも間違いではありません。もし、不安な気持ちや怖い気持ちになってしまうようであれば、無理なくそこでストップしましょう。
音の変化とともにアタマの中から余計な考えが消えていき、ココロの深い部分へとアプローチできるようになっていきます。
クリスタルボウルが瞑想に効果的な理由
瞑想の基本は「あるがままを感じる」ことです。煩悩と呼ばれる余計な考えを消していくのが第一歩となります。そのために、呪文のようなマントラを唱えてみたり、ロウソクの火を見つめてみたりします。
煩悩が消えていくと・・・だんだんとココロの深い部分へアプローチできるようになります。余計なノイズが消えた分だけ、本質に近づけるという感じでしょうか。
クリスタルボウルは、繰り返される深い音の響きによってアタマの中を塗りつぶしていきます。
最初のうちは、アタマは音を追いかけて理解しようとします。コーン、ホワワーンという演奏を聞きながら、「この音はドだ。これはレとミだ」のようにアタマが動きます。
しかし、演奏が続いて残響音が重厚に重なり始めると、アタマの理解の範囲を超えてしまい、「すぽーん」という感じで感覚が「抜けて」しまいます。「感覚共振」と呼ばれる状態です。
これは、クラシックのコンサートやマッサージの体験と似ています。
クラシックに詳しい人なら、コンサートを聞きながら「今日の指揮者は上手だな」とか「この後の盛り上がりが心地よいんだよな」とか、アタマで考えながら楽しめます。でも、詳しくない人は圧倒的な音の世界にアタマが付いていかず、最前列でぐーすか眠ってしまいます。難しい本を読むと眠くなるのにも似てますね。
マッサージも、最初のうちは「背中を撫でられている」や「そこが凝っているところ!」という感じでアタマが追いかけますが、時間が経つにつれて身体のどこを触られているのかも分からなくなってきます。
滝行や爆音のロックコンサートも同じです。ものすごい衝撃を外部から与えることによって、アタマを「すぽーん」と抜かしてしまいます。クリスタルボウルの場合は、滝行やロックコンサートよりも優しい体験であるのが特徴です。
瞑想がアタマの中の煩悩をひとつずつ消しゴムで消していく作業だとすれば、クリスタルボウルはアタマの中の煩悩を白いペンキで塗りつぶすような感じです。
それぞれ方法は違いますが、ココロの深い部分へとアプローチできるという点では同じです。
クリスタルボウルで瞑想をするメリット
瞑想には「慣れ」が必要です。まったく初めての人だと、「この感覚が深い瞑想状態って言うのかな?それとも違うのかな?」と迷ってしまうことがあります。
クリスタルボウルで深い瞑想状態に似た体験をしておけば、「あの状態に近づければいいんだ」という指針ができるので、ボウルを使わない場合でも瞑想をやりやすくなります。
クリスタルボウルを瞑想に取り入れるデメリット
クリスタルボウルを使って瞑想をすると、初心者の方でも深い瞑想体験にアプローチできます。
でも、決して「クリスタルボウルってすごい!」とは思わないでください。ましてや「演奏しているこの人すごい!」なんてことは絶対に思わないでください。
体験はすべてあなた自身の内側から導き出されているものです。クリスタルボウルや奏者はキッカケにすぎません。
そこでボウルや奏者がすごいと思ってしまうと、自分自身を楽しむこと・自分自身を掘り下げることから離れてしまう恐れがあります。
自分以外を大切にすることを忘れないようにしましょう。
クリスタルボウルと瞑想を日常に取り入れてみましょう
私たちは日々たくさんの情報に触れて生活をしています。そして、それを当たり前と感じています。ご飯屋さんを探すときに「ブラブラしながら探そう」と提案したら、「ちゃんと調べて!」と怒られるような時代です。
そのような中で、ふと自分を見失いそうになったとき。アタマの中がノイズでいっぱいで考えがまとまらなくなったとき。子供のような素直なココロに戻りたくなったとき。
クリスタルボウルと瞑想はとても有効だと思います。私もさまざまなイベントを実施しています。また、たくさんのノウハウを共有できるようにいろいろなレッスンも実施しています。
よりよい未来を模索していきましょう。