瞑想にクリスタルボウルを取り入れて、より効果を高める方法

yogaimage

自分の精神と向き合う「瞑想」には、たくさんの効果があります。深い思考の中で「気づき」を得られたり、アタマの中が整理されることでクリエイティビティが高まったり、肩こりや頭痛といった肉体的な不具合さえも、精神をほぐすことで解消が期待できます。

しかし、一般的な瞑想方法では、その効果を実感するまでに苦痛を伴うものでした。

座禅を組んで目をつぶってみても、お尻が痛いとか、鼻がかゆいとかが気になってきます。思考へ集中しようとしても、アタマの中のゴチャゴチャにジャマされることが多いです。

「瞑想はいいものだから生活に取り入れたい。だけど、上手にできない」という人も多いのではないでしょうか?

クリスタルボウルの音を取り入れれば、より手軽に、深い瞑想を体験できます。

クリスタルボウルが瞑想に効果的な理由

瞑想の基本アプローチは「自分の精神と向き合う」ことです。煩悩と呼ばれる余計な考えを消していくのが第一歩となります。そのために、呪文のようなマントラを唱えてみたり、ロウソクの火を見つめてみたりします。

煩悩が消えていくと・・・だんだんとココロの深い部分へアプローチできるようになります。余計なノイズが消えた分だけ、本質に近づけるという感じでしょうか。

クリスタルボウルは、繰り返される深い音の響きによってアタマの中を塗りつぶしていきます。

IMG_20170121_135238

最初のうちは、アタマは音を追いかけて理解しようとします。コーン、ホワワーンという演奏を聞きながら、「この音はドだ。これはレとミだ」のようにアタマが動きます。

しかし、演奏が続いて残響音が重厚に重なり始めると、アタマの理解の範囲を超えてしまい、「すぽーん」という感じで感覚が「抜けて」しまいます。「感覚共振」と呼ばれる状態です。

これは、クラシックのコンサートやマッサージの体験と似ています。

クラシックに詳しい人なら、コンサートを聞きながら「今日の指揮者は上手だな」とか「この後の盛り上がりが心地よいんだよな」とか、アタマで考えながら楽しめます。でも、詳しくない人は圧倒的な音の世界にアタマが付いていかず、最前列でぐーすか眠ってしまいます。難しい本を読むと眠くなるのにも似てますね。

マッサージも、最初のうちは「背中を撫でられている」や「そこが凝っているところ!」という感じでアタマが追いかけますが、時間が経つにつれて身体のどこを触られているのかも分からなくなってきます。

滝行や爆音のロックコンサートも同じです。ものすごい衝撃を外部から与えることによって、アタマを「すぽーん」と抜かしてしまいます。クリスタルボウルの場合は、滝行やロックコンサートよりも優しい体験であるのが特徴です。

瞑想がアタマの中の煩悩をひとつずつ消しゴムで消していく作業だとすれば、クリスタルボウルはアタマの中の煩悩を白いペンキで塗りつぶすような感じです。

それぞれ方法は違いますが、ココロの深い部分へとアプローチできるという点では同じです。

クリスタルボウルを使った瞑想のやり方

特に難しいことはありません。

床にごろりと寝転がって、静かに音に耳を傾けてみましょう。ゆったりとした音に合わせて深い呼吸を繰り返し、身体の中に音を取り込んでいくようなイメージをします。最初のうちは、反対にさまざまな考えがアタマの中を駆け巡るかもしれませんが、それも間違いではありません。もし、不安な気持ちや怖い気持ちになってしまうようであれば、奏者に伝えましょう(ちゃんとした奏者ならアイコンタクトなどで分かってくれるはずです)。

音の変化とともにアタマの中から余計な考えが消えていき、ココロの深い部分へとアプローチできるようになります。

寝転がるべき?座禅を組むべき?

クリスタルボウルの演奏は基本的には寝転がって聞いていただきたいです。

寝転がるというのは心身のリラックスに加えて、クリスタルボウルの音の周波数をバランスよく全身で受け止められるというメリットがあります。座った状態(座禅の状態)だと、耳に近い位置のボウルの周波数だけが強く届いてしまいます。寝転がった状態(床面に近い状態)であれば、距離や位置に関係なく、バランスのよい音として聞くことができます。

ただし、寝転がっているとどうしても眠ってしまう恐れがあります。クリスタルボウル サウンド・バスとしてリラックスを体験したいなら、眠っても問題はありませんが、瞑想をしっかり行いたいときは、寝転がりつつも指で輪を作ったりして、肉体のどこかへ緊張を残しておきましょう。

クリスタルボウルで瞑想をするメリット

瞑想には「慣れ」が必要です。まったく初めての人だと、「この感覚が深い瞑想状態って言うのかな?それとも違うのかな?」と迷ってしまうことがあります。

クリスタルボウルで深い瞑想状態に似た体験をしておけば、「あの状態に近づければいいんだ」という指針ができるので、ボウルを使わない場合でも瞑想をやりやすくなります。

さらに、生演奏によるクリスタルボウルの音圧は、身体の内側から響いてくるような心地よさがあります。

精神のみではなく、同時に肉体もヒーリングできるのがクリスタルボウルの特徴です。

クリスタルボウルを瞑想に取り入れるデメリット

クリスタルボウルという楽器を用いるため、どうしても「演奏する人」と「瞑想する人」という二手に分かれてしまいます。自分でボウルを鳴らしながら瞑想することは、子守歌を歌いながら眠るようなもので困難です。ボウルを鳴らすときには少なからず意識を保ち続けておかないと「鳴らしすぎ」になる危険性があります(後述します)。

そうなると、信頼できる演奏者を見つける必要があります。

信頼できるクリスタルボウル奏者の見つけ方

クリスタルボウルは歴史が浅い楽器です。この世に産まれてから30年程度しか経過していません。そのため、いまはたくさんの演奏者がそれぞれの理想を求めて切磋琢磨している状態で、演奏者ごとに音の鳴らし方が大きく違っています。

どんな音が正しくて、どんな音が間違っているか?という時代ではありません。たくさんの演奏者の中から、自分が聞いて心地よいと思える人を選ぶことが大切です。それは、演歌で癒される人もいれば、ロックで癒される人もいるように、個人個人の趣味の問題です。

そのような時代でも、「こういう奏者は避けた方がいい」というポイントをご紹介します。

まず、「絶対に癒される」とか「音には副作用がない」と主張する奏者は(私は)危険だと思います。クリスタルボウルの音にも、瞑想にも、扱い方を間違えると取り返しがつかないダメージを与える恐れがあります。もし、副作用がないと主張する奏者の演奏で、あなたが仮にツライ体験をしても「それは好転反応です」とか「そこのチャクラがブロックされています」で終わってしまうかもしれません。絶対に癒されるのなら、お猿が叩いてもよいと思います。自分の技量を過信する人は反省と努力を怠りがちです。

次に、自己主張が強い奏者や、物品の販売を伴う演奏会を主催する奏者は(私は)微妙です。

クリスタルボウルの体験というのは、かなり衝撃的な体験です。それまでまったく知らなかった意識状態になることさえあります。そんなときに、「ほーら、私に帰依しなさい。あなたもボウルを買った方がいいですよ〜〜」とか「このお札を壁に貼れば運気が上がりますよ〜〜〜」なんてことを言われたら、ついココロが動いてしまうかもしれません。

ぶっちゃけて言えば、クリスタルボウルは洗脳に使えるくらいのパワーがあります。

あなたが他者の中に正解を求めているのなら、洗脳も心地よく感じるかも知れません。だけど、現在の社会生活を大切にして自分の中から正解を導き出したいなら、自己主張が強い奏者や、物品の販売を伴う演奏会を主催する奏者は避けた方が無難でしょう。出費も減らせます。

セルフメディテーションの危険性について

自分でクリスタルボウルを演奏しながら瞑想を行う「セルフメディテーション」は、深い世界へ入れば入るほど危険を伴ってしまいます。

私も一度、何も見えない完璧な暗やみの中でクリスタルボウルを鳴らしていたとき(私は目をつぶっていてもボウルの場所が分かります)、意識が完全に飛んでしまって「クリスタルボウル演奏マシーン」のようになった瞬間がありました。

「無意識で演奏できるなんて素晴らしい!」と思われるかもですが、その状態ではボウルの音を鳴らしすぎてしまい、精神世界の深いところへアプローチしすぎる危険性があります。

私のまわりには精神世界を探求しすぎたために自殺した人や、社会生活が送れなくなってしまった人がいます。私自身、深い瞑想状態の中で極上の心地よさを感じつつ、死の誘惑が頭をよぎったことも少なくありません(どうも私には、死は肉体のしがらみを終えて純粋な精神世界の存在になれるという憧れがあるようです)。

瞑想はあくまで現実世界へのフィードバックのためのもの。入り込みすぎないように気をつけましょう。

クリスタルボウルと瞑想を日常に取り入れてみましょう

私たちは日々たくさんの情報に触れて生活をしています。そして、それを当たり前と感じています。ご飯屋さんを探すときに「ブラブラしながら探そう」と提案したら、「ちゃんと調べて!」と怒られるような時代です。

そのような中で、ふと自分を見失いそうになったとき。アタマの中がノイズでいっぱいで考えがまとまらなくなったとき。子供のような素直なココロに戻りたくなったとき。

クリスタルボウルと瞑想は、とても有効だと思います。私も全国で毎週演奏を行っていますし、たくさんの奏者が活動をしています。

よりよい未来を模索していきましょう。

PAGE TOP