Business Journalに興味深い記事が掲載されていました。
ざっくりまとめると
- 発展途上国では「偽造薬」や「不良医薬品」の流通が問題となっているが、見分けるための解析器を導入するのは困難だった
- 「偽造薬」や「不良医薬品」は(正規のものとは)物質の構成や密度が違うので、それらの液体を入れた楽器は(正規のものとは)演奏したときの音も異なるはず・・・
- 「ムビラ(カリンバ)」を改良し、入れた液体によって音の響きが異なる「ムビラ・センサー」が完成!
- 「偽造薬」や「不良医薬品」を見分けることに役立ちそう!
というものです。ムビラ(カリンバ)はこんな感じの楽器です↓
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楽器は素材によって音が変わります。たとえば、純粋なシリカのみで作ったクリスタルボウルはとても素直な響き方をしていて、複数の素材で作ったアルケミーボウルはとても複雑な響き方をしています。(どっちが優れているという話ではなく、それぞれの特徴を活かすことが大切です)。
楽器に「調べたい液体を入れる場所」を組み込むことで、音の響き方が変わって偽薬が見分けられる・・・というのはナイスアイデア!だと思いました。
さて、クリスタルボウル サウンド・バスは「クリスタルボウルの音を誰かに届ける行為」です。届ける相手は複雑な構成をした人間なので、ムビラ・センサーのように「今日はこの人、音の響きが悪いな」という繊細な部分はなかなか分かりません。着ている服や、胃や腸に入っているものでも響き方は変わってきます(なるべくシンプルな服装で、ちょっと空腹くらいが音はよく体感できますよ)。
なので、私たち奏者は全力で聴者の感覚を感じ取る必要があります。
- 自分が鳴らしている音は聴者にどういう影響を与えているのか?
- 心地よく感じてもらえているのか、それとも嫌な音に聞こえているのか?
- 鳴らす音の数、音の大きさは適切か? 過剰になっていないか?
クリスタルボウル奏者に求められるのは、演奏技術はもちろんのこと、こういった「感じ取る能力」と、「感じ取ろうとする気持ち」です。それができないと、ただの独りよがりな演奏になってしまいます。
では、どうすれば「感じ取る能力」が鍛えられるか・・・
それは、日常からたくさんのものに対して感性を開いてみてください。
木々が揺れることで風の存在を感じ、水面が輝くことで光の存在を感じ、ポケットに手を入れることで自らの中にある熱を感じ・・・
自らのセンサーを高めて、演奏に反映していきましょう!