今日は放課後等デイサービス(障害児童の学童保育)のお部屋でクリスタルボウルの演奏をさせていただきました。お声がけいただき、ありがとうございました。
クリスタルボウルは「鳴らせば癒やされる」という単純なものではありません。場合によっては相手の精神を破壊する危険性があります。そのため、私はこれまで「自分の意思を表現することができない」ような、妊婦さんや乳幼児を対象に演奏することを避けてきました。
しかし、今回は何度も私の演奏を聞いてくれている人からの相談だったので、こちらからもきちんとお話させていただいた上で承諾しました。
部屋の中には小学生から高校生まで10人程度。元気に大騒ぎしています。
「子供たちが暴れるかもしれませんから、バリケードを作ってその中で演奏しませんか?」
「いえ、大丈夫だと思います。全部で7つ持ってきていますが、ひとつずつ鳴らして様子を見させてください」
・・・クリスタルボウルは壊れやすい楽器です。乱暴に蹴飛ばされたりしたら、簡単に割れてしまいます。そのため、最初は「別室で演奏して音だけ聞かせる」とか「バリケードを作ってその中で演奏する」ということを提案されました。
だけど、私はそのことにすごく抵抗がありました。
こちらから信用しないで、こちらを信用して欲しいというのは失礼な話です。
もし壊されたら自分の実力不足だったということでしょう。同じ目線で、彼らと向き合いながら演奏したいと考えていました。
最初は3つのボウルを並べて、少しずつ音を重ねていきます。
不思議そうに見ている子、ゲラゲラ笑い出す子、落ち着かず飛び跳ねる子。
とにかく優しく音を重ねて、ボウルの数を4つ、5つと増やしていきます。どんどん複雑になっていく音の世界。最終的に7つのボウルをいつものように並べて、いつものように演奏を行いました。
・・・今日のところは、引き分けだったと思います!
「子供たちがこんなに長い時間を静かにできるなんてすごいですよ」とお言葉をいただきましたが、できれば全員をぐーすか眠らせたかったです!
暴れてボウルを破壊してくるような子はおらず、みんなちゃんと聞いてくれていました。
これからもっと信用してもらえるようになれば、「不思議な楽器を持ってくるお兄さん(という年齢でもないですが・・・)」として、体験がもっともっと深まっていくハズ。
私自身も、もっともっと勉強して修行を積んで。
まだまだ考えがまとまらず、体験を自分の中に落とし込めていないので文字にするのは困難ですが・・・今日は皆さんと静かでパワフルな時間をご一緒できましたことを、心より感謝いたします。