円筒形をしたクリスタルボウル。床やテーブルに設置する際は、ボウルの下に「Oリング」という丸いワッカを置いています。Oリングを使わずに直接ボウルを置いてしまうと、正しく音が鳴らないばかりか、破損させてしまう恐れさえあります。
Oリングの善し悪しでクリスタルボウルの音は大きく変わり、現在の私は「シリコン製のOリング+コルクのマット(鍋敷き)」というセッティングがベストと感じています。
シリコン製のOリングを使えば(ボウルに付属している)黒いゴム製のOリングより残響音を大きく改善でき、コルクのマットがあれば畳の上や芝生の上、砂利の上といったさまざまなコンディションに対応できます。
※シリコン製のOリングは薄くて軽いウルトラライトボウル/クリアーライトボウル/アルケミーボウルに効果的です。分厚くて重たいクラシックフロステッドボウルでは効果が分かりにくいと思います。
先日、牧野持侑(まきのじゅん)さんの「くりすたり庵」を訪れた際、牧野さんはボウルの下に「ゴム製の滑り止めマット」を使っておられたので、私も試してみました。
本日のブログはゴム製の滑り止めマットのレビューです。
ゴム製の滑り止めマット
ゴム製の滑り止めマットはアマゾンにて購入。
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丸められるのでコンパクトに持ち運びが可能です。
Oリングを使わずにボウルを乗せてみました。
ゴムの粘着力で少しだけ引っ付くような印象です。クリアーライトボウルだと宙に浮いているようにも見えますね。
ゴム製の滑り止めマットで試奏
それでは、実際にボウルを鳴らしてみましょう。
叩いて音を鳴らすと・・・いい音です!わずかにボウルが揺れますが、ひっくり返るようなことはありません。シリコン製のOリングに匹敵するぐらい、ものすごく音が伸びます。
こすって音を出すと、ボウルが少しグラグラしますが音はキレイに響きます。小さなボウルでも安定した音を出せました。
これは楽しいですね!
滑り止めマットのメリット
Oリングを使う場合、きちんとボウルの真下(中心)にOリングが設置されていないと音の響きが悪くなってしまいます。滑り止めマットを使えば、マットの上に適当にボウルを置いてもキレイな音を出すことができます。
これは、ボウルを持ち上げて演奏するときにすごくメリットがあると思います。
Oリングだと、ボウルを持ち上げて鳴らし終わったらOリングの中心をしっかり確認して設置し直す必要があります。適当に置くだけではダメです。
滑り止めマットであれば、ボウルを持ち上げて鳴らし終わったらそのまま置くだけで、次の音もキレイに出せます。
通常の演奏においては「持ち上げて演奏する」というのはボウル破損の危険性が増えるため、やるべきではありませんが、マンツーマンでのセッション時など、相手の身体へ音を直接届けたいときなどには有効な演奏方法です。
滑り止めマットのデメリット
ボウルが少しグラグラするため、慣れるまでは難しいかもです。
また、芝生や砂利のようにデコボコした上ではそのまま設置できません(コルクの鍋敷きはこういったときに役立ちます)。
もうひとつだけ、初心者の方は「適当に置く」ということに慣れてしまうと演奏方法が上達しないような心配があります。
私はボウルを並べる順番を10年以上に渡って変えたことがありません(設置場所が狭い場合を除く)。
いつも決まった並べ方にすることで、目をつぶっていても演奏ができるようになりました。完璧な暗やみ空間で演奏できるのも、並べ方を変えていないからです。
クリスタルボウルのYouTube動画を見ていると、ボウルを演奏している方がすごく「目で確認」しながら鳴らしているのが気になることがあります。また、「あれ?この人またボウル変えたんだ」と感じることもあります。
目で確認していると、一瞬ではありますが「頭の処理」が入ります。「このボウルは、えーと、レの音か」みたいな感じです。ボウルの種類が変わったときも同じです。
牧野さんのように、たくさんのボウルを流れるように演奏できるようになるまでは、ボウルの並べ方や種類は固定させといた方がよいと思います。考えながら演奏している音は、あんまり心地よくないです。
私は、通常のイベントのときはシリコン製のOリング、マンツーマンのソロセッションのときはゴムの滑り止めマットを使っていこうと思います!
たくさんの奏者さんと情報を交換できるのは楽しいです。皆さんで新しい音の世界を拡げていきましょう!