クリスタルボウルの厚みについての細かすぎる話

非常にゆっくりなペースではありますが、「クリスタルボウル サウンド・バスSHOP」に新しいクリスタルボウルをいくつか追加しました。

今回、久しぶりに7インチサイズのEとFができています。月末ごろにもう少し追加の予定です。セット組もいろいろ作っていきます。

さて、クリスタルボウルはサイズが大きくなればなるほど、音程が低くなり、サイズを小さくすればするほど、音程が高くなるという特性があります。

さらに、こちらは少々マニアックなのですが・・・クリスタルボウルは厚みを薄くすればするほど、音程が低くなり、分厚くすればするほど音程が高くなるという特性もあります。

今日はそんなお話を。

 

クリスタルボウル サウンド・バスSHOP」で人気の「528Hzクリスタルボウル」は、528Hz(高いドに近い音)という高音を実現するために、5インチという非常に小さなサイズで設計されています。7インチや8インチでは528Hzという高音は作れないのです。

でも、実は厚みを分厚くすれば大きなサイズでも音を高くすることができるのです。

「えー、それなら10インチの528Hzボウルとか作れるじゃん」となるのですが・・・

厚みを分厚くすればするほど、音は鳴りにくく・伸びにくくなるのです。白くて巨大で分厚いクラシック・フロステッドボウルがまさにそれです。薄くて軽いクリアーライトボウルやアルケミーボウルに比べると、圧倒的に演奏しづらいですよね。528Hzボウルは演奏のしやすさを優先して、厚くするのではなく、小さなサイズで設計されています。

 

そして、薄くすればするほど音が低くなるのなら、6インチでLOW-AとかLOW-Bのボウルが作れそうに思えますが・・・

薄いと壊れやすく、大きな音を出しづらくなるのです。

 

というわけで、個人的にはクリスタルボウルのベストな厚みは3mm台だと考えています。

これが2mm台になると薄すぎて怖くて、4mm台になると鳴らしづらいのです。そう、1mm以下のせめぎ合いなんですよね(だから「クリスタルボウル サウンド・バスSHOP」では0.01mm単位で厚みを掲載しています)。

3mm台で製造したときは、だいたい以下のような音程になります。

  • 5.5インチ:A、B、HIGH-C
  • 6インチ:E、F、G、A
  • 7インチ:C、D、E
  • 8インチ:LOW-A、LOW-B、C
  • 9インチ:LOW-F、LOW-G、LOW-A
  • 10インチ:LOW-E、LOW-F
  • 11インチ:LOW-D

もし、どこかで「7インチなのに音程がB」というような、「大きいわりに音が高い」ボウルを見かけたなら、それは厚みがすごく厚いかもしれません。

また、「7インチなのにLOW-A」というような、「小さいわりに音が低い」ボウルを見かけたなら、それは厚みがすごく薄いかもしれません。

ややこしい話で恐縮です!

いずれのクリスタルボウルも世界にひとつだけの存在です。素敵な音に出会えますように。

Magali Luhan

水晶から作られた楽器「クリスタルボウル」を使い、心地よい音色で心身に変化をもたらすサウンド・バス アーティスト。東京・浅草橋「studio PLAYA」運営、Crystal Sound Laboratory代表。

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