最近の「クリスタルボウル サウンド・バス レッスン」では、最初に「水のイメージ」を想像してもらっています。
今日はそんなお話を。
私がレクチャーしているサウンド・バス奏法では
- クリスタルボウルをグルグルとこする「singing(シンギング)」
- クリスタルボウルに触れるように叩く「touching(タッチング)」
- すでに鳴っている音に継ぎ足してこする「adding(アディング)」
の3つが大切な要素になっています。
まず、「singing」。これは、水中で身体を動かすイメージです。
水中で手を動かすとき、力任せに動かすだけだと水の抵抗を受けてしまい、動かしにくいですよね。ザブザブやりすぎると、自分の動きで自分を沈めてしまうことになりかねません。
力を抜き、流れに抵抗することなくスムーズに動かしていけば、美しい波を長い時間作り続けることができます。
美しい波なら、どこまでも進んで行けます。無駄のないスムーズさで鳴らしてみましょう。
次に、「touching」。これは、水面に波紋を作るイメージです。
大きく振りかぶって水面を強く叩いてしまうと、バシャッ!ビシャッ!という乱雑な波紋になます。バシバシやりすぎると、すでにある波紋を壊してしまいます。
力を抜き、そっと触れるような叩き方であれば、たくさんの美しい波紋を作り続けることができます。
たくさんの波紋はやがて大きな波になります。触れるような繊細さで鳴らしてみましょう。
最後に「adding」。これは、海や川、流れるプールのように静止していない水の中で泳ぐイメージです。
すでにある流れに対して、逆らうような方向で(その流れに)加わろうとすると、大きな力が必要となるばかりでなく、すでにある流れを止めてしまいます。
力を抜き、流れと一体になることを意識しながら加わって行けば、自分もその流れと一体になることができます。
一体になれば自力で進むよりも楽に美しく進むことができます。そこにある流れを意識しながら鳴らしてみましょう。
・・・なんとなくイメージできましたでしょうか・・・? こんなイメージでマレットを動かしてボウルを鳴らしています。
そして、分かりやすくするために「水」として例えていますが、スピリチュアルな表現だと「エーテル」や「エネルギー」といった、「この空間に満ちているもの」と言い換えることもできます。
私たちはクリスタルボウルを使って、この空間に満ちているものに小さな変化を与えています。あらがうような力ではなく、何かをゼロから呼び出しているのではなく、自分から放出しているのではなく、すでにそこにあるものを上手に使って、美しい変化を作り出して、同じ空間に存在するあなたにも変化を導いています。
クリスタルボウルはとても歴史の浅い世界です。奏者によってさまざまな演奏スタイルがあり、ボウルやその効果についての解釈もさまざまにあります。
たくさんの音に触れて、好みのものを見つけてみてください。
私は、こんなことを考えながら演奏をしています。