クリスタルボウルの世界には「528Hz」や「440Hz」など、さまざまな数字が出てきます。
なかなかややこしい内容なので解説してみます。
クリスタルボウルの528Hzや432Hzについて
まず、528Hzや440Hzの「Hz」は「ヘルツ」と読み、音の高さを表す「周波数」という数値の単位です。数値が大きいほど高い音です。
私たちの声も周波数で表すことができ、一般的に男性の声は85Hzから180Hzくらい、女性は165Hzから255Hzと言われています。
聴力検査で聞く「ピー」という音は一般的に1000Hzと4000Hzの2種類が使われています。加齢に伴って高い周波数の音は聞こえづらくなっていきます。
528Hzはソルフェジオ周波数のひとつ
音による癒やし「サウンド・ヒーリング」にはさまざまな考え方(説)・手法があります。
私が行っている「サウンド・バス」は「さまざまな楽器が生み出す響きに心身を委ね、やさしく耳を澄ませながら音を聴くことで深いリラクゼーションや瞑想的な意識にアプローチをする」という手法なので、ハーモニーの美しさや音の繊細さ・静寂を大切に演奏を組み立てています。
サウンド・ヒーリングの手法のひとつに「特定の周波数(の音)が心身に影響を与える」というものがあり、もっとも有名なのが「ソルフェジオ周波数」と呼ばれる周波数たちです。
ソルフェジオ周波数では「174Hz」「285Hz」「396Hz」「417Hz」「528Hz」といった周波数が特別な意味を持つとしており、たとえば、528Hzの音(周波数)は「変容と奇跡をもたらし、DNAを修復するための音」とされています(科学的に立証されたものではありません)。
サウンド・バスではハーモニーの美しさや音の繊細さ・静寂を大切にしていますが、ソルフェジオ周波数の考え方ではその周波数を鳴らす(聞かせる)ことがとても大切です。「528Hzの癒しです」と言いながら実際は540Hzの音を鳴らしているのでは意味がありません。
そのため、ソルフェジオ周波数のアプローチはもっぱら「音叉(チューニングフォーク)」が使われています。
「音叉(チューニングフォーク)」は製造時に細かく音を調整(チューニング)することができるため、特定の周波数を鳴らしたいソルフェジオ周波数のアプローチに最適な楽器です。
クリスタルボウルは製造時に細かく音を調整(チューニング)することができませんが、ごく希に・偶然にソルフェジオ周波数の周波数に該当するクリスタルボウルが完成することがあり、それらは「528Hzのボウル」や「396Hzのボウル」といった名称で特別に販売されています。
クリスタルボウル サウンド・バスSHOP ー 528Hzボウル
私もソルフェジオ周波数を鳴らすことができるクリスタルボウルを使用して、さまざまな演奏をYouTubeで公開しています。
「私のボウルって528Hzですか?」という質問をいただくときもありますが、528Hzぴったりで鳴るボウルをお持ちでなければ528Hzのボウルとは言えません。音階で表すと「高いド」の音です。クリスタルボウル サウンド・バスSHOPでは528Hzぴったりで鳴るボウルを厳選して販売中しており、試聴もできますので音を体験してみてください。
まとめると、クリスタルボウルのお話の中で出てくる「528Hz」とは「特定の周波数が心身に影響を与える」という考え方に基づいた「ソルフェジオ周波数」と呼ばれるもの。ピンポイントで528Hzを鳴らせるボウルは「528Hzボウル」のように呼ばれています。
440Hz/432Hzは音の基準のひとつ
前述の通り、音はすべて「周波数」で表すことができます。でも、楽器を演奏するときに「440Hzの次は349Hzを鳴らして、最後は392Hzで…」みたいな言い方だと面倒ですよね。
そこで、スタート地点(基準)となる周波数を決めて、そこから倍の周波数までの間を12等分し、「ラ・ラ#・シ・ド・ド#・レ・レ#・ミ・ファ・ファ#・ソ・ソ#」という各音階(の呼び名)を割り当てていくことにしました。英語だと「ABCDEFG」のアルファベットを割り当てます。
この「スタート地点となる周波数」のスタンダードが「440Hz」です。一般的なクリスタルボウルも440Hzをスタートに12等分して音階を割り当てています。最初はラ(A)の音なので「A=440Hz」と表記します。
A=440Hzにおける各音階の周波数は以下の通りです(小数点第二位まで表記)。
- A=440.00Hz
- A#=466.16Hz
- B=493.88Hz
- C=523.25Hz
- C#=554.37Hz
- D=587.33Hz
- D#=622.25Hz
- E=659.26Hz
- F=698.46Hz
- F#=739.99Hz
- G=783.99Hz
- G#=830.61Hz
- A=880.00Hz
そして、440Hzよりも少し低い「432Hz」をスタート地点にした「432Hz基準の楽器」も一部に存在しています。クリスタルボウルでも「A=432Hz」のものがあり、「432Hz クリスタルボウル」のように呼ばれています。440Hz基準のボウルよりも8Hz(約30セント)低く音が決められています。
A=432Hzにおける各音階の周波数は以下の通りです(小数点第二位まで表記)。
- A=432.00Hz
- A#=457.69Hz
- B=484.90Hz
- C=513.74Hz
- C#=544.29Hz
- D=576.65Hz
- D#=610.94Hz
- E=647.27Hz
- F=685.76Hz
- F#=726.53Hz
- G=769.74Hz
- G#=815.51Hz
- A=864.00Hz
A=432Hzのドレミファソラシのボウルを試奏した様子をYouTubeで公開しています。
まとめると、クリスタルボウルのお話の中で出てくる「432Hz」とは「各音階を決める基準の周波数」が432Hzであること。一般的なクリスタルボウルは440Hzを基準にしているため、少し低い音で聞こえます。
まとめ
528Hzも440Hzも「Hz」が使われているのでややこしいですが、クリスタルボウルの世界だと
- 528Hz:ソルフェジオ周波数のこと(ひとつの音)
- 440Hz/432Hz:基準としている音のこと(全体の音の基準)
を表しています。
「528Hzのボウルって432Hzですか?」というような質問ですと、音そのものを表す528Hzと、音階の基準を表す432Hzが混同している状態です。なお、432Hz基準にした場合は各音階の中で528Hzぴったりが出てくることはありません。
また、「このクリスタルボウルセットって周波数は何ですか?」と聞かれると「基準はA=440Hzで、ひとつずつのボウルにも固有の周波数があって、低いファは349Hzでドは261Hzで…」というような解答になります。
いろいろなレッスンやイベントを実施しております。どうぞお気軽にご参加くださいませ。