クリスタルボウルの好転反応について

クリスタルボウルのイベントでは、いろんな質問を来場者の方からいただきます。今日は「好転反応」について私の考えを書いてみます。

質問

クリスタルボウル演奏を聞いた時、私はとても心地が良かったけど、となりの人は顔が真っ青になり、いまにも吐き出しそうだった。奏者の方は「それは体の悪いものが出ようとしている好転反応だから大丈夫」と言っていた。そうなのか?

私の考え

NO。私は好転反応だとは思いません。正しいクリスタルボウル演奏で好転反応はあり得ません。

なにかの施術を受けた際に一時的に体調が悪くなることを「好転反応」と呼ぶことを、私はとても嫌っています。本当にいいものは一発で分かるはずです。そうじゃなかったとき「好転反応」の言葉で片付けるのは、奏者のエゴであり怠慢です。

どうしてクリスタルボウルで悪い影響が出るの?

癒やしの楽器・クリスタルボウルでどうして悪い影響が出るのでしょうか?

クリスタルボウルの音はとてもパワフルなので、肉体的・精神的に深いところへ届きすぎることがあります。

  • アタマが痛くなる(肉体的)
  • 乗り物酔いのような感じになる(肉体的)
  • 過去の悪い記憶が蘇って来て不快になる(精神的)
  • 会場の居心地が悪く、その気持ちがボウルによって拡大される(精神的)

肉体的な部分はボウルをガンガンと鳴らしすぎたときに出やすいです。クリスタルボウルと肉体との間には最低でも1mの距離を置きましょう。ボウルに密接した状態や、「うるさい」と感じる音量は大変危険です。

精神的な部分は自分の精神状態に関わっているところが大きいため、精神的に不安定なところがあるときにはクリスタルボウルを聞くべきではありません。クリスタルボウルは医学的に解明されていません。

また、信用ならない奏者のイベントでは不安な気持ちが出てくることがあります。イベントに参加する前に、信用できる相手かどうかをしっかり見極めましょう。

クリスタルボウルの悪い影響から身を守るために

それでは、上記のような悪い影響が出そうになったとき、どのように身を守ればよいのかご紹介します。

その場から立ち去りましょう

一番よいのは音が届かない場所まで逃げることです。演奏中に立ち上がるのは申し訳ない・・・と思わずに、早めに退散してしまいましょう。

体を小さく縮こませましょう

立ち去るのが難しい場合は、カメのように体を小さく縮こませて「音に触れる範囲」を小さくしてみましょう。大の字で寝転がるのではなく、ぎゅーっと小さくなる感じです。クリスタルボウルの音は体全体に届くので、耳だけを塞ぐのでは不十分です。

楽しいことを考えましょう

キレイな景色や、おいしいご飯など、なるべく楽しいことを考えましょう。お笑い番組の名場面を思い出したり、気分を明るい方向へ持っていってみましょう。

終わった後は・・・

演奏が終わった後、頭痛や目眩、精神的な不安が残っている場合はグレープフルーツジュースを飲んだり、酸っぱいものを食べたりして気分を切り替えてみましょう。

塩を入れたお風呂に入るのも気分転換になります。早めに布団に入って眠りましょう。

演奏者が心がけること

演奏者はお客さんの状態を常に意識しながら、「どこまで鳴らして大丈夫か?」というのを探りながら、最大公約数としての演奏を心がけましょう。

会場が広い場合だと、ボウルのすぐ近くにいる人と遠くにいる人では音の届き方が違います。また、ふだんからヨガや瞑想で精神世界へ入り慣れている人と、そうでない人では音の入りやすさが違います。

「いい体験をさせよう」と張り切って音を鳴らしすぎると、キャパシティのあるお客さんには「とてもよかった!」になるけれど、そうでないお客さんには「すごく気持ち悪かった」という状態になりがちです。全員がジャンボチャーハンを食べられるわけではないのです。

もしそこでキャパシティのあるお客さんから「以前よりよくなかった」と思われたとしても、そこは「ごめんなさい。とことんやりたいならマンツーマンで」とお願いするしかないです。

好転反応という言い訳をせず、真摯にクリスタルボウルと向き合っていきましょう。

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