サウンド・バスとサウナは似ているよねというお話

おしゃれでボタニカルなサウナが全国にすっかり増えました。それまでのおじさんたちの社交場・暑くて苦しいところというイメージから大転換ですよね。来年の大阪万博も目玉はサウナだそうで・・・なかなかすごいパラダイムシフトに思えます。

サウナにはサウンド・バスで大切な「フルボディ・リスニング」と「ディープ・リスニング」に似た要素がたくさんあります。

サウナは全身で熱を感じる空間です。お風呂だとアタマはお湯から出てるけど、サウナは360度すべての方向から熱がやってきます。まさに、全身で音を感じる「フルボディ・リスニング」の状態。

静かなサウナ室では繊細な意識になります。アロマ水が蒸発する音、肌を伝う汗、風と光など、ふだんよりも細かく感じ取れるがゆえに自分自身の内面の変化にも気づきやすくなります。まさに、繊細な音で意識を拡げる「ディープ・リスニング」の状態。

熱いサウナ室を出た後の水風呂・外気浴も「ディープ・リスニング」で大切な静寂の時間ですね。

「サウンド・バスとは音のお風呂である。音に浸るように聴くのがサウンド・バスである」とか「クリスタルボウルの演奏だからサウンド・バスである」というのは、「汗をかくのがサウナである」とか「熱い空間=サウナである」のような感じで、完全に間違いではないけれどちょっと違います。

熱いだけじゃなくて「冷たい水風呂でのクールダウン」と「五感を拡げて休める外気浴」があるからこそのサウナ体験であるように、サウンド・バスもただ音が鳴りまくって寝転がってりゃいいのではなく、繊細な音、心地よい静寂があるからこそサウンド・バス体験になっていくというわけですね。

もちろん、「ワシはひたすら熱いサウナが好きなんじゃ!」という人もおられると思います。クリスタルボウルにもさまざまな奏法(スタイル)があります。

私はサウンド・バスの演奏として、全身で音を感じ、繊細な音と静寂で意識を拡げることを大切にしていきます。

音の世界を楽しんでいきましょう!

Magali Luhan

水晶から作られた楽器「クリスタルボウル」を使い、心地よい音色で心身に変化をもたらすサウンド・バス アーティスト。東京・浅草橋「studio PLAYA」運営、Crystal Sound Laboratory代表。

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