最近、たくさんの人から「クリスタルボウルを演奏してみたい」という相談をいただきます。「演奏方法の技術的なことはいくらでも教えられるけど、なにが心地よいのか?は自分の感覚がすべてなので、まずは心地よい時間をたくさん知って、考えてみてください」とお伝えしています。
そうなんですよね。技術的な部分は練習あるのみです。私のサイトでも基本的な説明を載せているし、もっと知りたいときには演奏会イベントに来てもらって「じーっ」と見てたり、ほかのお客さんのジャマにならなければ動画を撮影してもらっても構いません(カメラマンだらけでも困るので事前にご相談ください)。深く知りたいときはマンツーマンでの個人セッションが一番よいです。
マレットの持ち方、たたき方、回し方、かける力の圧力で変化する音・・・技術的な部分は練習あるのみです。
音のつむぎ方は・・・料理と似ているかもしれません。
まず、自分が心地よいと思う音(おいしいと思う料理)。次に、身近な誰かが心地よいと思う音(おいしいと思う料理)、次に、みんなが心地よいと思う音、最後に、誰かのためのスペシャルな音。
まずは自分自身が心地よい(おいしい)と思えないと、それを他の人に出して喜んでもらえるハズがありません。
このときに「心地よい」という感覚をたくさん知っているか・知らないかはすごく重要です。
シンプルに言うと、「心地よい」と感じるのと同じ感じで、同じ感じになるように演奏すればよいのです。
ラーメンを食べたことがない人はラーメンを作れませんもの。
なかなか何を言っているのか分からないぞという方へ・・・
クリスタルボウルの練習は勝手にコラボがオススメです。たくさん発売されている「癒やし系のCD」を流しながら、それに合わせてボウルを演奏するというやり方です。
ボウルの演奏を始めたころって、どんなタイミングで鳴らしていいか、どれくらい音を重ねていいか、分からないんですよね。そして、ビギナーの方にすごく多いのが、「とにかく鳴らしまくっている」という状態の人。とくにボウルの数が2つとか3つとか少ないと、バリエーションがつけられないから、とにかくカンカン鳴らしてしまう。
鳴らされすぎるボウルは不快な音になりやすいです。癒やしどころの話ではありません。
でも、ビギナーの演奏者にしてみると音が出ていない瞬間って不安になりがちなんですよね。音を出している方が安心します。
ここらへん、味付けが濃ければウマイと勘違いしているラーメン屋に似ているような。
いくつかCDのオススメを紹介しますね。
日本古来の自動ヒーリングサウンド装置「水琴窟」と、インドの古典楽器「タンプーラ」のコラボ演奏。とにかくゆったりとした音です。このゆったり感に合わせて、ボウルを鳴らしてみましょう。
チャクラに対応したマントラがひとつずつ収録されたCDブック。マントラをジャマしない程度に、ゆっくりと音を重ねてみましょう。
なにかの研究で「もっともリラックスできる曲」という評価を得ていた曲。シンセサイザーで作っているのでクリスタルボウルとはまったく違う音ですが、ゆったりとした展開や音の重ね方は参考になります。
こういった音楽と一緒にボウルを鳴らしていると、無音のときにも(CDが鳴っているので)不安がないし、ものすごく演奏が上手になったように感じます。ゆったりとしたリズムも身につきます。
そして、心地よいなと思ったら、CDを消してボウルだけで同じような音を鳴らしてみましょう。
練習と、感覚あるのみです!楽しみましょう。
追伸。
複数のクリスタルボウル奏者でのコラボ演奏は滅多なことがない限り、オススメできません。結果として「鳴らしすぎ」につながる恐れがあります。私もコラボ演奏するのは本当に信頼している人だけにしています。