現在はさまざまな種類のあるクリスタルボウル。一番最初に生まれたのは、乳白色をした巨大な「クラシックフロステッドボウル」でした。
そして、クラシックフロステッドボウルは元々「石英るつぼ」という工業用機材だったという話を耳にしたことがある方もおられると思います。
本日は、クリスタルボウルのご先祖である、石英るつぼの製造動画をYouTubeからご紹介します。
ジャパンスーパークォーツ株式会社 ~あきたmonoづくりTOWN~
石英るつぼで世界的なシェアを持っているのは、秋田県にある「ジャパンスーパークォーツ株式会社」です(いつか表敬訪問させていただきたい!)。
動画にあるとおり、石英るつぼは石英の粉末(シリカサンド)をモールド(型)に入れ、アーク溶融という技術を使って約2,000度で溶融し、成形した後に水で洗って完成となります。
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石英るつぼは、本当にクラシックフロステッドボウルそのものですよね(正確にはクラシックフロステッドボウルが石英るつぼそのものなのですが)。
クラシックフロステッドボウルの表面(外側)がザラザラとした梨地で乳白色をしているのは、表面に細かな気泡が入っているから。反対に、内面(内側)は気泡が含まれないため、クラシックフロステッドボウルでもつるんとした透明です。工業用機材としては(石英るつぼとしては)、表面と内面に差のある二重構造の方が性能が高いために、このようになっています。
クリスタルボウルという楽器として使用する際は二重構造である必要はないため、クリアーライトボウルのような透明なボウルは細かな気泡を含めることなく、外側も内側も同一の構造で製造をしています。あんまりザラザラしているとマレットが削れちゃいますしね。
そして、「秋田に工場あるの? それなら日本でもクリスタルボウルが製造できるんじゃない?」と思われるかもしれませんが・・・
工業用機材の石英るつぼを作るためのノウハウと、楽器としてのクリスタルボウルを作るノウハウは、大きく違います。さらに、クリスタルボウルの製造は偶然に委ねられる部分が多く、同じように作っても、音が微妙に違っていたり、響き方が違っていたりします。完成するまではどんな鳴り方になるのか分からないのが、クリスタルボウルなのです。
叩いたときは音が出るけど、こする演奏ではまったく音の出ない「チャイムボウル」ができてしまう理由も、実はよく分かっていません。
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まもなく、クリスタルボウル サウンド・バスSHOPにたくさんのボウルが入荷予定です。今週に単品の試聴を作って在庫を追加し、6月半ばごろにセット組を作れるかと思います(セット組は単品を組み合わせて作っているので、組み合わせに試行錯誤の時間がかかります)。
石英るつぼが楽器になることを発見した人は、本当にすごいなと思います。そこから、音階の組み合わせが考えられ、小型・軽量化や、ほかの鉱物との融合などの進化がありました。
クリスタルボウルの歴史は始まったばかりです。皆さんで新しい歴史を作っていきましょう。